高齢者施設の種類と違い
特養・老健・グループホーム・
有料老人ホーム・サ高住を比較

「施設に入れたい」と思っても、種類が多くて何が違うのかわからない——そんな声をよく聞きます。まず5種類の基本的な違いを押さえることが、施設探しの第一歩です。

Summary

5種類をまとめて比較する

まず全体像を掴んでおきましょう。細かい内容は後で各施設の説明を読んでいただけます。

施設の種類 入居対象 月額費用目安 待機・空き 認知症 終身入居 介護保険
特別養護老人ホーム
(特養)
要介護3以上 6〜15万円 待機が長い 適用
老人保健施設
(老健)
要介護1以上 8〜15万円 比較的入りやすい 原則×
(在宅復帰が目的)
適用
グループホーム 要支援2以上
認知症診断あり
10〜20万円 施設による 専門対応 適用
有料老人ホーム 原則60歳以上
(施設による)
15〜40万円+ 比較的入りやすい 施設による 介護付きのみ
サービス付き
高齢者向け住宅
(サ高住)
60歳以上
(自立〜軽度)
10〜25万円 入りやすい 施設による 状況による 外部サービス

※費用は目安です。所得・要介護度・施設の設備水準により大きく変わります。補足給付(低所得者向け軽減制度)の詳細は費用ガイドで解説します。

Type 01

特別養護老人ホーム(特養)

🏛

特別養護老人ホーム

介護老人福祉施設(特養)

公的施設。費用が低く終身入居できる。

公的施設 低コスト 終身入居 24時間介護

市区町村や社会福祉法人が運営する公的な介護施設です。費用が比較的低く抑えられており、介護が必要な方が終身で入居できることから、多くのご家族が第一候補に挙げる施設です。

ただし需要が高く、大阪市内では入居まで数ヶ月〜数年かかることも珍しくありません。「入りたくなってから申し込む」では間に合わないことが多いため、要介護3になった時点で早めに申込みを進めておくことが重要です。複数の施設に同時申込みすることも一般的です。

入居対象

要介護3以上(原則)

月額費用の目安

6〜15万円程度

入居期間

終身(看取りも可)

認知症対応

対応可(施設による)

ご家族へのポイント

待機期間が長いため、「まだ早いかな」と思う時期から情報収集と申込みを始めておくことをおすすめします。大阪市内には複数の特養があり、立地や設備の違いがあります。

Type 02

老人保健施設(老健)

🏥

介護老人保健施設

老人保健施設(老健)

在宅復帰・特養移行を目的としたリハビリ施設。

リハビリ 医療的管理 在宅復帰支援

病院退院後の「在宅に戻るための橋渡し」として機能する公的施設です。医師・理学療法士・作業療法士などが常駐し、機能回復のためのリハビリを提供します。

入居期間の目安は3〜6ヶ月で、「在宅復帰」または「特養への移行」を目指します。そのため長期的な終の棲家として選ぶ施設ではありませんが、入院が長引いた後の一時的な受け皿として、あるいは特養の待機中に利用されるケースが多くあります。

入居対象

要介護1以上

月額費用の目安

8〜15万円程度

入居期間

原則3〜6ヶ月(更新可)

医療対応

医師・看護師が常駐

ご家族へのポイント

特養の待機中に老健を使い、その間も特養の申込みを継続するという組み合わせ方が現実的です。担当ケアマネジャーに相談しながら進めましょう。

Type 03

グループホーム

🏘

認知症対応型共同生活介護

グループホーム

認知症の方が少人数で共同生活を送る施設。

認知症専門 少人数制 家庭的な環境

認知症と診断された方を対象に、1ユニット5〜9人の少人数で共同生活を送る施設です。スタッフと入居者が一緒に料理・掃除・洗濯などの日常生活を行い、「馴染みの環境」を作ることで認知症の進行を緩やかにする効果が期待されています。

大規模施設よりも顔の見えるケアが特徴ですが、医療的なケアの対応は施設によって差があります。また、同じ市区町村(大阪市内では同じ区)に住民票があることが入居条件になる場合があります。

入居対象

要支援2以上・認知症診断

月額費用の目安

10〜20万円程度

規模

5〜9人/1ユニット

住民票の条件

同じ市区町村が原則

ご家族へのポイント

認知症が進み、大人数の環境に馴染めなくなってきたタイミングで候補になることが多いです。見学の際にスタッフの関わり方を直接確認することが重要です。

Type 04

有料老人ホーム

🏢

民間運営

有料老人ホーム

介護付き・住宅型・健康型の3種類がある民間施設。

介護付き 住宅型 選択肢が多い

民間事業者が運営する施設で、設備・サービスの幅が広いのが特徴です。大きく3種類に分かれます。

介護付き有料老人ホーム:都道府県から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、介護スタッフが24時間常駐します。介護保険が適用され、重度化しても継続してケアを受けられる施設が多いです。

住宅型有料老人ホーム:食事・生活支援は提供しますが、介護サービスは外部の訪問介護等を利用します。介護保険を使う分は外部事業者との別契約になります。軽度〜中度向けが多いです。

健康型有料老人ホーム:基本的に自立した方が対象で、介護が必要になると退去が必要になる場合があります。数が少なく、健康増進施設に近い位置づけです。

入居対象

原則60歳以上(施設による)

月額費用の目安

15〜40万円以上

入居一時金

0〜数百万円(施設による)

介護保険

介護付きのみ適用

ご家族へのポイント

設備や立地が充実している分、費用は高め。「入居一時金」の有無と、万が一退去になった場合の返金ルールを契約前に必ず確認してください。

Type 05

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

🏠

登録住宅(賃貸契約)

サービス付き高齢者向け住宅

安否確認と生活相談がセットの高齢者向け賃貸住宅。

賃貸契約 安否確認 生活相談 自立〜軽度向け

国土交通省・厚生労働省の登録制度に基づく高齢者向け賃貸住宅です。「施設」ではなく「住まい」という位置づけのため、一般の賃貸住宅に近い感覚で生活できます。

必ず提供されるサービスは「安否確認」と「生活相談」の2つ。食事・介護・医療は施設によって選択肢が異なり、外部の介護サービスを組み合わせて使います。比較的自立度が高い方や、在宅生活に不安が出てきた初期段階の方が利用するケースが多いです。

ただし、要介護度が重くなると対応できなくなり転居が必要になる場合もあるため、将来を見据えた検討が大切です。

入居対象

60歳以上(自立〜軽度)

月額費用の目安

10〜25万円程度

契約形態

賃貸借契約

介護サービス

外部事業者を別途契約

ご家族へのポイント

「施設らしくない環境で暮らしたい」という方に向いていますが、介護度が上がったときに同じ場所に住み続けられるかどうかを入居前に確認しておくことが重要です。

Summary

どの施設が向いているか

現在の状況によって、まず検討すべき施設は異なります。以下を参考にしてください。

状況別 おすすめの検討順

要介護3以上で、長期的な介護が必要な場合

第一候補:特養に申込み待機中は老健の利用も検討
費用に余裕があれば:介護付き有料老人ホーム待機なく入居しやすい

認知症の症状があり、専門的なケアが必要な場合

グループホーム認知症専門で少人数制
認知症対応の特養・有料老人ホーム施設に確認を

まだ自立度が高いが、一人暮らしに不安がある場合

サ高住住まいとして安否確認つきで暮らせる
住宅型有料老人ホーム食事サービスつきの環境で生活

入院・手術後のリハビリ期間が必要な場合

老健医師常駐・リハビリ専門スタッフが対応

上記はあくまで目安です。実際の施設選びでは、要介護度・認知症の有無・費用・立地・家族の希望など多くの要素が絡み合います。担当のケアマネジャーに相談しながら進めることをおすすめします。

Next

次に読むガイド

🍱
在宅で使えるサービスを探していますか?
配食ナビ大阪では大阪市内53店舗+民間5社の高齢者向け宅配弁当を区・郵便番号から検索できます。