GUIDE 03

訪問介護の費用と介護保険
―― 自己負担割合・料金・限度額

「月にいくらかかるのか」を知るために、自己負担割合・訪問介護の料金体系・区分支給限度額の3つを押さえておきましょう。

自己負担1〜3割 区分支給限度額 料金目安 負担軽減制度
この記事でわかること
  1. 介護保険の自己負担割合(1〜3割)
  2. 訪問介護の料金目安
  3. 区分支給限度額とは
  4. 費用シミュレーション
  5. 費用を抑える制度

介護保険の自己負担割合(1〜3割)

介護保険サービスを使うと、かかった費用の一部を自己負担します。割合は所得に応じて1割・2割・3割のいずれかになります。

1割
負担
一般的な所得の方
(多くの方が該当)
2割
負担
一定以上の所得がある方
(現役並み所得未満)
3割
負担
現役並み所得がある方
(高所得者)

自己負担割合は毎年8月に見直されます。「介護保険負担割合証」(介護保険証と一緒に届く書類)に記載されています。わからない場合は担当ケアマネジャーか市区町村の窓口で確認できます。

POINT 残りの費用はどこが払う?

利用者が1〜3割を支払い、残りの7〜9割は介護保険(国・都道府県・市区町村・保険料)から支払われます。介護保険証を持ち、要介護認定を受けていれば、この仕組みが適用されます。

訪問介護の料金目安

訪問介護の料金は「単位数 × 地域単価(大阪市は10.14〜10.68円/単位)× 自己負担割合」で計算されます。以下は1割負担の場合の目安です。

サービス種類 時間区分 単位数 1割負担の目安
身体介護 20分未満 167単位 約170円
20〜30分未満 250単位 約254円
30〜60分未満 396単位 約401円
60〜90分未満 579単位 約587円
生活援助 20分以上45分未満 183単位 約186円
45〜60分未満 225単位 約228円
60分以上 267単位 約271円
通院等乗降介助 片道 97単位 約98円

※2024年度介護報酬改定(施設別単価は地域により異なる)。特定事業所加算・処遇改善加算等が別途加算される場合があります。実際の金額は事業者に確認してください。

注意 加算が上乗せされることが多い

上記の基本料金に加えて、特定事業所加算(質の高い事業所への加算)や処遇改善加算などが上乗せされます。実際の請求額は事業者の重要事項説明書や利用票別表で確認してください。

区分支給限度額とは

介護保険では、要介護度ごとに「1か月に使える上限額(区分支給限度額)」が決まっています。この上限を超えた分は全額自己負担になります。

要介護1
16,765単位/月
1割負担の上限目安:約17,000円/月
要介護2
19,705単位/月
1割負担の上限目安:約20,000円/月
要介護3
27,048単位/月
1割負担の上限目安:約27,000円/月
要介護4
30,938単位/月
1割負担の上限目安:約31,000円/月
要介護5
36,217単位/月
1割負担の上限目安:約37,000円/月

※2024年度の区分支給限度基準額。訪問介護だけでなく、デイサービス・福祉用具貸与なども含めたすべてのサービスの合計がこの上限の対象になります。

POINT 上限まで使い切らなくてもよい

区分支給限度額はあくまで上限です。実際に使う量はケアプランで決めます。「訪問介護を週3回だけ使う」など、上限以内であれば自由に組み合わせられます。上限を超えなければ、他のサービス(デイサービスなど)との併用も可能です。

費用シミュレーション

要介護2・1割負担の方が訪問介護を利用した場合の月額の目安例です。

例)身体介護(30〜60分未満)週3回 + 生活援助(45分)週2回
身体介護 396単位 × 12回 4,752単位
生活援助 225単位 × 8回 1,800単位
合計単位数 6,552単位(要介護2の上限19,705単位内)
費用(単価10.14円で計算) 約66,437円(保険給付対象)
1割自己負担 約6,600円/月

※あくまで目安。加算・地域単価・事業所・実際の訪問日数によって変わります。正確な金額はケアマネジャーまたは事業者にご確認ください。

費用を抑える制度

所得・資産状況によっては、介護保険の自己負担を軽減できる制度があります。

高額介護サービス費
1か月の自己負担が所得に応じた上限額を超えた場合、超えた分が後から払い戻されます。一般的な所得の方(住民税課税世帯)の上限は月44,400円。低所得の方はさらに低い上限が設定されています。
社会福祉法人等による
利用者負担軽減制度
低所得で特に生計が困難な方が、社会福祉法人が運営する事業所のサービスを使う場合、1割負担をさらに4分の1(生活保護受給者は2分の1)に軽減できる制度です。市区町村が認定します。
介護保険料の減免・軽減
災害・失業・生活困窮などの特別な事情がある場合、介護保険料の減額・猶予・免除を受けられることがあります。市区町村の窓口に相談してください。
生活保護受給者の場合
生活保護受給者は、介護保険と生活保護の「介護扶助」が適用されるため、自己負担なしでサービスを利用できます。ケースワーカーに相談してください。
POINT まず「高額介護サービス費」を確認する

高額介護サービス費は申請が必要ですが、一度申請すると翌月以降は自動で払い戻されます(市区町村により異なります)。使っているサービスが増えてきたら、担当ケアマネジャーか市区町村の窓口で確認してください。

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