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実家の冷凍庫に、手つかずのお弁当。「好き嫌い」だけではないのかもしれません

2026年7月11日 更新9分で読めます

この記事にはアフィリエイト広告が含まれます。各サービスの対応内容・価格・条件は変更される場合があります。苦手食材への対応可否を含め、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

※記事内の「お試しセット」は有料です。無料の試食ではありません。

久しぶりに実家に帰ったら、冷凍庫にお弁当がたまっていた。

栄養を考えて、良さそうな宅配弁当を選んで送ったはずなのに。

「ちゃんと食べてる?」と電話で聞けば、「食べてるよ」と返ってくる。

でも冷凍庫を開けてみると、届いた分がそのまま残っている。

「せっかく選んだのに」「好き嫌いでもあるのかな」。そんなふうに思うこともあるかもしれません。

離れて暮らしていると、親が何をどう食べているかは、なかなか見えません。見えるのは、「あまり減っていない」という結果だけです。

では、なぜ食べないのか。その理由は、こちらが想像しているより、少し複雑なのかもしれません。

ダイニングテーブルで電話をしながらメモを取る中高年の女性。離れて暮らす親に食事の様子を聞いている場面

「あのお弁当、口に合わへんかった?」——電話で軽く聞いてみることから始まります

別居していると、「理由」は見えない

同居していれば、食卓の様子が見えます。

「今日は鶏肉だけよけているな」「硬いものを残しているな」と、残し方から察することもできます。

でも離れて暮らしていると、そこまではわかりません。わかるのは、「お弁当がたまっている」「あまり食べていないらしい」という、ざっくりした事実だけです。

だからこそ、まずやってみたいのが、本人に直接聞いてみることです。意外と、聞かれていないものです。

「あのお弁当、口に合わへんかった?」責める口調ではなく、雑談として軽く聞いてみる。すると、思いがけない答えが返ってくることがあります。

「あれ、鶏肉が入っとるやつが多くてなあ」「なんか硬くて、噛むのがしんどい」「味が薄くて、あんまり食が進まん」。食べない理由は、わがままではなく、ちゃんと本人なりの事情があることが多いのです。

年を重ねると、食べ物の好みも変わります

年齢を重ねるにつれて、味や香りの感じ方は少しずつ変化します。

たとえば、加齢とともに味を感じる力は変化し、特に塩味を感じにくくなる傾向があるといわれています。若い頃と同じ味付けでは「味がしない」と感じ、食が進まなくなることがあります。

唾液の量も、年齢や薬の影響で減ることがあります。唾液が減ると、パサつくものや口の中でバラバラになるものが、途端に食べにくくなります。

噛む力や飲み込む力が変われば、硬いものや繊維の多いものを避けるようにもなります。

そして、意外と忘れられがちなのが「これまで何を食べてきたか」です。今の70代、80代、90代では、子どもの頃の食卓もずいぶん違います。

魚をよく食べて育った人。畑で採れた野菜が食卓の中心だった人。肉といえばたまのごちそうだった人。何十年も続いてきた食習慣は、高齢になったからといって突然変わるものではありません。

私たちにも、「どうしても苦手な食べ物」が一つや二つあるのではないでしょうか。それは、離れて暮らす親も同じです。

「鶏肉が苦手」という高齢者もいる

聞いてみて意外と多いのが、鶏肉です。

もちろん、鶏肉が好きな高齢者はたくさんいます。一方で、介護や給食の現場では、炊き込みご飯などに入った鶏肉だけをよけて残す人がいるという話もあります。

なぜ鶏肉が苦手なのか。理由はいくつか考えられます。

食感の問題

鶏むね肉は加熱するとパサつきやすく、唾液が減った高齢者には飲み込みにくい食材の代表格です。「鶏肉が嫌い」なのではなく「パサパサした鶏肉が食べにくい」だけで、照り焼きや煮物のもも肉なら食べられる、ということもあります。

世代による食経験の違い

鶏肉が今のように安く日常的な食材になったのは、ブロイラーの生産が広がった高度経済成長期以降のことです。それより前の世代にとって、鶏肉は「日常の味」ではなかった家庭も少なくありません。慣れ親しんでいない食材への抵抗感が、そのまま残っているのかもしれません。

香りや脂への感覚

鶏肉特有の香りや皮の脂が苦手、という人もいます。これは若い人にもいる、ごく普通の好みの問題です。

左は鶏肉が主菜のお弁当、右は魚(さば)が主菜のお弁当の例。やわらかく調理された鶏肉のおかずや、魚料理中心のメニューなら鶏肉が苦手な方でも取り入れやすい

同じ「主菜」でも、調理法やメニュー次第で食べやすさは変わります

はっきりと一つの理由に決めることはできません。ただ、「鶏肉を食べない=わがまま」と簡単に片づけるのも違うように思います。

本人にとっては、昔からずっと苦手な食べ物なのかもしれませんし、「苦手になった」体の事情があるのかもしれません。

「栄養があるから食べて」は、意外と難しい

離れて暮らす親の食事を考えるとき、どうしても栄養が気になります。

「ちゃんと食べてほしい」「たんぱく質を摂ってほしい」「塩分を控えてほしい」。どれも大切なことです。

高齢者向けの冷凍弁当も、カロリーや塩分、たんぱく質などを考えて作られたものがたくさんあります。

でも、どれだけ栄養バランスが考えられていても、食べてもらえなければ意味がありません。食べずに冷凍庫にたまっている分の栄養は、ゼロです。

しかも離れていると、食べていないことにすぐには気づけません。次の帰省まで、そのままになってしまうこともあります。

特に気をつけたいのが主菜です。小さな副菜の一つが苦手なのと、お弁当の中心になる肉や魚が丸ごと苦手なのでは、かなり違います。

たとえば鶏肉が苦手な人に、鶏肉が主菜のお弁当が何度も届く。最初は我慢していても、そのうちお弁当そのものが嫌になってしまうかもしれません。

「もう送ってくれんでいい」と言い出す前に、原因を取り除いてあげたいところです。

電話や帰省のときに、聞いてみたいこと

離れていると、原因を探るきっかけは「電話」と「帰省」しかありません。その限られた機会に、さりげなく聞いてみたいことを挙げてみます。

どれが食べにくかったかを聞く

「全部残ってたけど、どれが食べにくかった?」と具体的に聞くと、「鶏肉が」「硬いおかずが」と、理由が絞れてきます。「まずかった?」より「食べにくかった?」のほうが、本人も答えやすいようです。

味の濃さを聞く

「味、薄くなかった?」と聞いてみる。「ちょうどいい」なら問題なし。「薄い」と言うなら、味覚の変化が関係しているかもしれません。

噛みにくさ・飲み込みにくさを聞く

「噛むの、しんどくなかった?」とやわらかく聞く。ここで「硬い」「飲み込みにくい」という答えが出たら、次の章にも関わってきます。

責め立てるのではなく、「どうすれば食べやすいか」を一緒に探す雑談として。それだけで、次に選ぶお弁当の条件が見えてきます。

冷凍弁当は「苦手な食材への対応」も見て選びたい

高齢者向けの冷凍弁当を調べてみると、苦手な食材への対応はサービスによって違います。

多くの冷凍弁当は、決められた献立をまとめて製造しているため、一人ひとりの好みに合わせた変更はできません。これは仕組み上、ある程度仕方のないことです。

一方で、数は多くありませんが、主菜に含まれる苦手な食材について相談できるサービスもあります。たとえば「鶏肉が苦手」「この食材だけはどうしても食べられない」という人にとっては、こうした対応が意外と大きな違いになるかもしれません。

離れて暮らす親に送るなら、選ぶときに見ておきたいポイントは次のようになります。

  • 苦手な食材(特に主菜)について相談や変更ができるか
  • 献立表が事前に確認できるか(苦手な食材の日を避けやすい)
  • やわらかさに配慮したコース(きざみ食、やわらか食など)があるか
  • 定期便だけでなく、お試しや都度注文ができるか

冷凍弁当を選ぶときは、価格や栄養成分だけでなく、**「離れていても、親が無理なく食べ続けられるか」**という視点も忘れたくありません。

苦手な主菜食材を相談できる冷凍弁当もあります

調べてみると、苦手な食材について相談できる冷凍弁当は、それほど多くありませんでした。

そのなかで、Dr.つるかめキッチンとメディミールは、主菜に含まれる苦手な食材への対応が用意されています。ただし、やり方はそれぞれ違います。

電話で申告して抜く

Dr.つるかめキッチン

申込みのときに電話で「この食材が苦手」と伝えると、主菜からその食材を抜いて調理してもらえます。会員登録は必要なく、電話一本で申告できる手軽さがあります。(対応は主菜のみで、副菜や調味料の変更、アレルギーの完全な除去には対応していません)

Dr.つるかめキッチンの公式サイトを見る → ※苦手食材の対応可否・条件は公式サイトでご確認ください

会員向け・管理栄養士が選定

メディミール

会員向けのサービスで、「お肉が苦手」「魚を抜いてほしい」といった希望を伝えておくと、管理栄養士がその食材を避けた献立を選んで届けてくれます。特定の一食から主菜だけを抜くというより、苦手な食材をふまえて全体を組み立ててくれるイメージです。

メディミールの公式サイトを見る → ※対応内容・会員登録の条件は公式サイトでご確認ください

どちらも、アレルギーへの完全対応とは別のものです。また、副菜や味付けまで自由に変えられるわけでもありません。

それでも、「鶏肉の主菜が届くたびに、食べずに残してしまう」という人にとっては、選ぶ理由の一つになるかもしれません。

こんなときは、専門家にも相談を

最後に一つだけ。聞いてみて、もし「特定の食材が苦手」というだけでなく、

  • 食事中によくむせる、咳き込むと言う
  • 前より食べる量がはっきり減っている
  • 飲み込みに時間がかかる、食べこぼしが増えたようだ

といった様子があるなら、それは好き嫌いの問題ではなく、噛む力や飲み込む力の変化が始まっているサインかもしれません。

離れていると気づきにくい部分でもあります。帰省のときの様子が気になったら、かかりつけ医や歯科医、親御さんのお住まいの地域包括支援センターに相談してみてください。飲み込みの機能は、早めに気づいて対応することがなにより大切です。

おわりに

「好き嫌いが多いから仕方ない」と諦める前に。もしかすると、送ったお弁当が、その人に合っていないだけなのかもしれません。

冷凍庫に残されたお弁当は、わがままのサインではなく、「これは食べにくい」という本人からのメッセージかもしれない。

離れていても、電話一本、帰省の一言で、そのメッセージは受け取れます。そう考えると、お弁当選びの見方も、少し変わってくるのではないでしょうか。

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