実用ガイド

親が突然倒れたら|最初の1週間でやるべきこと

ある日突然、親が倒れて入院。何から手をつければいいかわからない。この記事では、入院中・退院前・退院後の最初の1週間にやるべきことを時系列で整理しました。

この記事でわかること
  1. 落ち着いて。まず状況を整理する
  2. 入院中にやること(3つ)
  3. 退院前にやること(3つ)
  4. 退院後の最初の1週間
  5. 遠距離介護の場合
  6. 一人で抱え込まないために

落ち着いて。まず状況を整理する

突然のことで気持ちが動揺するのは当然です。まずは深呼吸をして、いま必要なことだけに集中しましょう。

最初にすべきことは「情報の整理」です。以下の項目を確認してください。

最初に確認すること
・親の病状と今後の見通し(主治医に確認)
・入院の見込み期間
・介護保険の認定を受けているか
・かかりつけ医の有無・お薬手帳の場所
・健康保険証・介護保険被保険者証の場所
・親の預金通帳・年金の受取口座の確認

全てを一度に解決する必要はありません。入院中・退院前・退院後と段階に分けて、一つずつ進めていきましょう。

入院中にやること(3つ)

入院1〜3日目

1. 病院のソーシャルワーカーに相談する

入院先の病院には「医療ソーシャルワーカー(MSW)」がいます。退院後の生活の不安、介護保険の手続き、経済的な問題など、何でも相談できます。

ナースステーションで「ソーシャルワーカーさんに相談したい」と伝えてください。大きな病院では「地域連携室」「患者支援室」「退院支援室」などの名称で設置されています。

入院3〜5日目

2. 介護保険の申請(入院中でも可能)

まだ介護保険の認定を受けていない場合は、入院中でも申請できます。認定調査は入院先の病院でも受けられます。

申請から認定まで約30日かかるため、退院に間に合うよう早めに動くことが重要です。

入院中の介護保険申請の方法
・家族が市区町村の窓口で申請(代理申請可能)
・地域包括支援センターに電話して申請代行を依頼
・病院のソーシャルワーカーに手続きのサポートを依頼

介護保険の申請手順を詳しく見る
入院中〜退院決定前

3. 退院後の生活環境を確認する

退院後に自宅に戻る場合、家の中の安全性を確認しておきましょう。

退院前にやること(3つ)

退院2〜3週間前

1. ケアマネジャーを決める

介護保険の認定を受けたら(または申請中であれば暫定で)、ケアマネジャーを選びます。ケアマネジャーは介護サービスの計画(ケアプラン)を作成し、サービス事業者との調整を行う専門職です。

ケアマネジャーの選び方
・病院のソーシャルワーカーに紹介を依頼する(最も確実)
・地域包括支援センターに相談する
・市区町村の窓口で居宅介護支援事業所の一覧をもらう

ケアマネジャーへの報酬は全額介護保険から支払われるため、利用者の自己負担はありません。
退院1〜2週間前

2. 退院前カンファレンスに参加する

退院が近づくと、病院側が「退院前カンファレンス(退院前の打ち合わせ)」を開催します。参加者は主治医、看護師、ソーシャルワーカー、ケアマネジャー、本人・家族です。

ここで退院後の生活について具体的に話し合います。不安なことは全てこの場で伝えてください。

退院1週間前

3. 必要な福祉用具の手配

退院後すぐに必要になる福祉用具を、ケアマネジャーと相談して手配します。介護保険で月額レンタルできるものも多くあります。

退院後の最初の1週間

退院当日〜3日目

1. 訪問介護・訪問看護の開始

ケアプランに基づき、訪問介護(ホームヘルプ)や訪問看護が開始されます。初回は本人の状態確認やサービス内容の打ち合わせが中心です。

困ったことがあればケアマネジャーに連絡してください。サービス内容の調整は随時可能です。

訪問介護ガイドを見る

退院2〜5日目

2. 配食サービスの検討

退院後の食事の準備は大きな課題です。本人が調理できない場合、家族が毎日準備するのも負担がかかります。

自治体の配食サービス(補助あり・安否確認付き)や、民間の宅配弁当を活用しましょう。

配食サービスの選び方
自治体の配食サービス:安価で安否確認付き。ケアマネジャーを通じて申し込み
民間の宅配弁当:食事制限(塩分・糖質・たんぱく質)に対応。すぐに開始可能

お住まいの地域の配食サービスを探す
退院3〜7日目

3. 見守り環境の整備

日中に一人になる時間がある場合、見守りの仕組みを整えましょう。

見守りサービスの選び方を見る

遠距離介護の場合

親が遠方に住んでいる場合、頻繁に通うことが難しく、不安が大きくなりがちです。以下のポイントを押さえましょう。

遠距離介護で押さえるべきこと

  1. キーパーソンを明確にする:兄弟姉妹がいる場合、誰が主に対応するのか早めに話し合う。役割分担(手続き担当・資金担当・訪問担当)を決めておく
  2. ケアマネジャーとの連絡手段を確保する:電話やメールで定期的に状況を共有してもらう。月1回のモニタリング報告を依頼する
  3. 介護休業・介護休暇制度を確認する:会社の介護休業制度(通算93日)や介護休暇(年5日)を確認。雇用保険から介護休業給付金も支給される
  4. 交通費の軽減策:介護帰省割引(航空各社)の利用を検討。自治体によっては交通費の助成制度がある場合も
遠距離でもできること
・配食サービスの手配(ネットから注文可能)
・見守りカメラの設置
・介護保険の手続き(地域包括支援センターへの電話相談)
・ケアマネジャーとの電話・メールでの連携
・通院の送迎サービスの手配

一人で抱え込まないために

突然の介護は、精神的にも肉体的にも大きな負担です。一人で全てを背負う必要はありません。

頼れる相談先

  1. 地域包括支援センター:介護に関するあらゆる相談の入口。無料で何度でも相談できます
  2. ケアマネジャー:介護サービスの調整だけでなく、家族の不安にも対応してくれます
  3. 病院のソーシャルワーカー:入院中の相談はここが最も頼りになります
  4. 市区町村の介護保険担当窓口:制度や手続きの詳細を教えてくれます
  5. 介護者の会・家族会:同じ立場の方と経験を共有できます。市区町村の社会福祉協議会に問い合わせてください

まとめ:最初の1週間のやることリスト

入院中
1. 病院のソーシャルワーカーに相談
2. 介護保険の申請(入院中でも可能)
3. 退院後の生活環境を確認

退院前
4. ケアマネジャーを決める
5. 退院前カンファレンスに参加
6. 必要な福祉用具を手配

退院後
7. 訪問介護・訪問看護を開始
8. 配食サービスを検討
9. 見守り環境を整備

全てを完璧にやる必要はありません。困ったら地域包括支援センターに電話してください。

退院後のサービスを探す

配食サービスを探す 訪問介護ガイド

関連記事

介護保険の申請方法 要介護度の目安 見守りサービスの選び方
この情報に誤りがありましたら → 訂正依頼フォーム