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登録施設介護支援とは|住宅型有料老人ホームのケアマネ新制度

2026年4月3日閣議決定。住宅型有料老人ホーム・サ高住の入居者に専任ケアマネを配置する新制度「登録施設介護支援」が創設されます。現行制度との違い、居宅ケアマネへの影響、利用者負担をわかりやすく解説します。

この記事でわかること
  1. 登録施設介護支援とは
  2. なぜ新制度が必要なのか
  3. 現行制度との違い
  4. 居宅ケアマネへの影響
  5. 利用者・家族への影響
  6. 施行時期と今後のスケジュール
  7. よくある質問

登録施設介護支援とは

「登録施設介護支援」とは、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居者に対して、施設に所属する専任のケアマネジャーがケアプランを作成する新しいサービス類型です。

2026年4月3日に閣議決定された介護保険法改正案に盛り込まれ、2027年度の施行が予定されています。

登録施設介護支援のポイント
・住宅型有料老人ホーム・サ高住が対象
・施設に所属する専任ケアマネがケアプランを作成
・利用者負担は原則1割(現行の居宅介護支援は自己負担なし)
・2026年4月閣議決定、2027年度施行予定

なぜ新制度が必要なのか

現在、住宅型有料老人ホームやサ高住の入居者は制度上「居宅(自宅)」で生活しているとみなされ、外部の居宅介護支援事業所に所属するケアマネジャーがケアプランを作成しています。

しかし、この仕組みには以下のような構造的な問題が指摘されてきました。

形骸化する居宅ケアマネとの関係

住宅型ホームの入居者は、実態として施設内で提供されるサービスが中心です。外部のケアマネジャーが月1回訪問するだけでは、入居者の日常的な状態変化を把握しきれず、ケアプランと実際のサービスが乖離する問題がありました。

囲い込み問題

一部の施設では、併設する介護サービス事業所のサービスを過剰にケアプランに組み込む「囲い込み」が問題視されてきました。外部のケアマネジャーが施設の意向に抗いにくい構造があり、利用者にとって必ずしも最適でないサービス計画が作られるケースがありました。

施設とケアマネの連携不足

施設内の介護職員と外部のケアマネジャーの間で情報共有が不十分になりやすく、サービスの質にばらつきが出る要因となっていました。専任のケアマネを施設内に配置することで、日常的な情報共有と迅速な対応が可能になります。

現行制度との違い

現行の居宅介護支援と、新設される登録施設介護支援を比較します。

項目 現行(居宅介護支援) 新制度(登録施設介護支援)
ケアマネの所属 外部の居宅介護支援事業所 施設内に配置(専任)
ケアプラン作成 居宅ケアマネが作成 施設所属ケアマネが作成
利用者負担 全額保険給付(自己負担なし) 原則1割負担
対象者 在宅の要介護者全般 住宅型ホーム・サ高住の入居者
状態把握 月1回の訪問が基本 施設内で日常的に把握
最大の変化は「利用者負担の発生」
現行の居宅介護支援(ケアプラン作成)は利用者の自己負担がありません。新制度では原則1割の自己負担が発生します。具体的な金額は今後の省令で定められます。

居宅ケアマネへの影響

この制度改正は、現在住宅型ホームの入居者を担当している居宅ケアマネジャーに大きな影響を与えます。

担当件数の減少

住宅型有料老人ホームやサ高住の入居者を多く担当しているケアマネジャーは、施行後に担当件数が減る可能性があります。特に、住宅型ホームとの紹介関係をベースに運営している居宅介護支援事業所は、経営への影響が大きくなることが予想されます。

事業所経営への影響

住宅型ホーム入居者の担当割合が高い事業所ほど影響は深刻です。施行に先立ち、在宅(自宅)利用者の担当を増やすなど、経営の軸足を見直す必要が出てきます。

一方で「本来の役割に集中できる」面も

居宅ケアマネジャーにとっては、自宅で生活する利用者のケアマネジメントにより集中できるようになるメリットもあります。施設入居者への形骸化した訪問がなくなり、在宅の利用者一人ひとりに手厚い対応を行う環境が整います。

経過措置による段階的移行

施行後すぐにすべての担当が切り替わるわけではなく、経過措置の期間が設けられる見通しです。この間に段階的に移行が進められるため、事業所としては経過措置の具体的な内容を注視し、計画的に対応を進めることが重要です。

利用者・家族への影響

住宅型有料老人ホームやサ高住に入居中の方、これから入居を検討する方にとっても、いくつかの変化があります。

新たに発生する自己負担

現行のケアプラン作成は利用者の自己負担がありませんが、新制度では原則1割の自己負担が発生します。月額の具体的な金額は今後の省令で決まりますが、家計への影響を事前に把握しておく必要があります。

施設内ケアマネによる迅速な対応

ケアマネジャーが施設内に常駐するため、体調の変化やサービスの調整に素早く対応してもらえるようになります。外部ケアマネの月1回の訪問では対応しきれなかった日常的な相談も、タイムリーに行えるようになることが期待されます。

施設選びの新たな視点

今後、住宅型有料老人ホームやサ高住を選ぶ際には、「登録施設介護支援」に対応しているかどうかが新たな選択基準になります。専任ケアマネの配置体制や、ケアマネジメントの質を施設比較のポイントとして確認することが重要です。

現在入居中の方への影響

現在すでに住宅型ホームやサ高住に入居している方については、経過措置の内容次第で影響の範囲が変わります。現時点では2027年度の施行までに具体的な移行ルールが省令で定められる予定です。施設からの説明を待ちつつ、不明な点はケアマネジャーや施設に確認してください。

施行時期と今後のスケジュール

2026年4月

閣議決定

介護保険法改正案が閣議決定。「登録施設介護支援」の創設が正式に盛り込まれました。

2026年度中

国会審議・法律成立

国会での審議を経て、改正法が成立する見通しです。法案の修正や附帯決議の内容にも注目が必要です。

2027年度

施行予定

改正法の施行。具体的な人員基準・運営基準・報酬単価は省令で定められます。経過措置の内容もこの段階で明らかになります。

今後注目すべき点
・省令で定められる人員配置基準(専任ケアマネの担当件数上限など)
・報酬単価(利用者の具体的な負担額に直結)
・経過措置の期間と移行ルール
・既存の居宅介護支援事業所への影響緩和措置の有無

よくある質問

今すぐ影響はありますか?

いいえ。施行は2027年度の予定です。2026年度中に国会審議が行われ、省令で具体的な内容が決まります。現時点で利用者やケアマネに直接的な影響はありません。

特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームにも適用されますか?

対象は住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームにはすでに施設ケアマネが配置されており、今回の制度の対象外です。

ケアプランの自己負担はいくらになりますか?

原則1割負担です。具体的な報酬単価は今後の省令で決定されます。現行の居宅介護支援の報酬(要介護1〜2で約1,076単位、要介護3〜5で約1,398単位)が参考になりますが、新制度の単価は別途設定される見通しです。

入居者がケアマネを自由に選べますか?

原則として施設に所属する専任ケアマネジャーが担当します。利用者が外部のケアマネを選択できるかどうかは、省令の内容次第です。

現在の担当ケアマネとの関係はどうなりますか?

施行後は施設の専任ケアマネに移行しますが、経過措置の期間中は現在の居宅ケアマネが引き続き担当できる見通しです。具体的な移行スケジュールは省令で定められます。

まとめ

「登録施設介護支援」は、住宅型有料老人ホーム・サ高住の入居者に対して施設内に専任ケアマネを配置する新制度です。囲い込み問題への対策と、入居者へのケアマネジメントの質向上が目的です。

利用者にとっては新たに自己負担が発生する一方、施設内のケアマネによる迅速な対応が期待できます。居宅ケアマネにとっては担当件数の変動に備える必要があります。

施行は2027年度の予定です。今後の国会審議と省令の内容に注目してください。

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