ケアマネジャー・福祉用具・
小規模多機能を
わかりやすく解説します
「ケアマネってどうやって見つけるの?」「介護ベッドはレンタルできる?」そんな疑問に答えます。
Guide
相談・用具・多機能サービスガイド
3つのサービスについて、それぞれ仕組み・使い方・費用を解説しています。気になるテーマからお読みください。
GUIDE 01
ケアマネジャー(居宅介護支援)
介護保険のプラン作成を担当。利用者の自己負担は0円。介護の「司令塔」です。
GUIDE 02
福祉用具貸与・購入
車いす・介護ベッド・歩行器などのレンタル。ポータブルトイレなどの購入補助も。
GUIDE 03
小規模多機能型居宅介護
通い・泊まり・訪問を1つの事業所で。状態に合わせて柔軟にサービスを切り替えられます。
ケアマネジャー(居宅介護支援)とは
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険サービスを利用するための「ケアプラン(居宅サービス計画書)」を作成する専門職です。「どんなサービスを、どのくらいの頻度で、どの事業所から受けるか」を、ご本人やご家族と相談しながら計画に落とし込むのが主な仕事です。
ケアマネジャーの大きな特徴は、利用者の自己負担が0円であることです。ケアマネへの報酬は全額が介護保険から支払われるため、ご本人・ご家族は費用を心配せずに相談できます。
具体的にケアマネがやってくれることは以下のとおりです。
- 介護サービスの提案と調整(訪問介護、デイサービス、ショートステイなどの組み合わせ提案)
- ケアプランの作成と定期的な見直し(月1回以上の自宅訪問によるモニタリング)
- 介護保険の申請・更新手続きの代行
- 介護に関する相談全般(施設入所の相談、家族の介護負担の相談なども含む)
- サービス事業者との連絡調整
ケアマネは介護の「司令塔」です。困ったことがあれば、まずケアマネに相談するのが在宅介護の基本です。
ケアマネジャーの見つけ方
ケアマネジャーを探す方法はいくつかありますが、最も確実なのは地域包括支援センターに相談することです。
地域包括支援センターに紹介してもらう
地域包括支援センターは、各市区町村に設置されている高齢者の総合相談窓口です。「ケアマネを紹介してほしい」と伝えれば、お住まいの地域で活動している居宅介護支援事業所のリストを教えてもらえます。要介護認定をまだ受けていない段階でも相談できます。
市区町村の介護保険窓口で聞く
市区町村の介護保険担当課でも、地域の居宅介護支援事業所の一覧を入手できます。
相性が合わなければ変更できる
ケアマネとの相性は非常に大切です。「話を聞いてくれない」「提案が少ない」「連絡が遅い」など不満がある場合は、遠慮なく変更を申し出ましょう。ケアマネの変更は利用者の権利として認められており、地域包括支援センターに相談すれば新しいケアマネを紹介してもらえます。変更したからといってサービスが途切れることはありません。
福祉用具貸与(レンタル)
福祉用具貸与は、介護保険を使って福祉用具をレンタルできるサービスです。自己負担は原則1割(所得に応じて2〜3割)で、毎月のレンタル料を支払います。
レンタルできる主な品目(全13品目)
- 車いす・車いす付属品 — 自走用・介助用の車いすとクッション・テーブルなどの付属品
- 特殊寝台(介護ベッド)・付属品 — 背上げ・脚上げ・高さ調整ができるベッドとサイドレール・マットレスなど
- 床ずれ防止用具 — エアマットレスなど、寝たきりの方の褥瘡(じょくそう)を防ぐ用具
- 体位変換器 — 寝返りを補助する用具
- 手すり — 工事不要の置き型手すり(据え置き型)
- スロープ — 段差解消のための取り外し可能なスロープ
- 歩行器 — 四輪歩行車やシルバーカーなど
- 歩行補助つえ — 松葉杖・多点杖など(T字杖は対象外)
- 認知症老人徘徊感知機器 — センサーで外出を検知する装置
- 移動用リフト — 立ち上がり補助や階段昇降のためのリフト
- 自動排泄処理装置 — 排泄物を自動で吸引処理する装置
要介護度による制限
要支援1・2および要介護1の方は、原則として車いす・特殊寝台・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症徘徊感知機器・移動用リフトのレンタルができません。ただし、医師の所見により必要性が認められた場合は例外的に利用できることがあります。手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえは要介護度に関係なく利用できます。
月々のレンタル料は品目により異なりますが、たとえば介護ベッド一式で月額1,000〜1,500円(1割負担)、車いすで月額300〜700円(1割負担)が目安です。
特定福祉用具販売(購入費の支給)
衛生上の理由からレンタルに向かない福祉用具は、購入費の支給(償還払い)を受けられます。年間10万円(税込)を上限として、かかった費用の9割(1割負担の場合)が介護保険から支給されます。
対象となる品目
- 腰掛便座 — ポータブルトイレ、和式便器の上に据え付ける腰掛便座、補高便座など
- 自動排泄処理装置の交換部品 — レシーバー・チューブ・タンクなどの消耗品
- 排泄予測支援機器 — 膀胱内の尿量を感知して通知する機器
- 入浴補助用具 — シャワーチェア・浴槽用手すり・浴槽内いす・浴槽ボード・すのこなど
- 簡易浴槽 — 空気式・折りたたみ式の移動できる浴槽
- 移動用リフトのつり具部分 — 体を吊り上げるためのスリングシート
購入は都道府県が指定した「特定福祉用具販売事業者」からでなければ給付の対象になりません。一般のホームセンターやネット通販で購入した場合は支給を受けられないのでご注意ください。事前にケアマネジャーに相談し、指定事業者を紹介してもらいましょう。
小規模多機能型居宅介護とは
小規模多機能型居宅介護(しょうきぼたきのうがたきょたくかいご)は、「通い」「泊まり」「訪問」の3つのサービスを1つの事業所で一体的に受けられる地域密着型サービスです。
基本は日中の「通い(デイサービスのようなもの)」を利用し、必要に応じて「泊まり(ショートステイのようなもの)」や「訪問(ホームヘルプのようなもの)」を柔軟に組み合わせます。たとえば以下のような使い方ができます。
- 普段は週3回通い、家族が出張の週だけ泊まりに切り替える
- 体調が悪い日はスタッフが自宅を訪問してくれる
- 通いの日に急に泊まりに変更しても、同じ事業所なのでスムーズに対応してもらえる
小規模多機能のメリット
- 顔なじみのスタッフ — 通い・泊まり・訪問のすべてを同じスタッフが担当するため、ご本人が安心しやすい。特に認知症の方に向いています。
- 柔軟な対応 — 「今日はデイに行くつもりだったけど、やっぱり泊まりたい」「急に体調が悪くなったので訪問してほしい」など、状況に応じてサービスを切り替えられます。
- 月額定額制 — 利用回数に関係なく月額の定額料金です。たくさん使っても費用が急に跳ね上がることがありません。
費用の目安(月額・1割負担)
| 要介護度 | 月額の自己負担目安 |
|---|---|
| 要介護1 | 約 10,400円 |
| 要介護2 | 約 15,300円 |
| 要介護3 | 約 22,300円 |
| 要介護4 | 約 24,600円 |
| 要介護5 | 約 27,100円 |
※食費・宿泊費は別途実費がかかります。
注意点
小規模多機能を利用すると、他の訪問介護やデイサービス、ショートステイは原則として併用できなくなります(訪問看護・訪問リハビリ・福祉用具貸与などは併用可能)。また、ケアマネジャーも事業所に所属するケアマネに変更になります。利用を開始する前に、ケアマネとよく相談してメリット・デメリットを確認しましょう。
Quick Reference
3つのサービス比較
それぞれの特徴をひと目で比較できます。
最終更新日:2026年4月