ケアマネが辞めるケース
担当ケアマネジャーが交代する理由はさまざまです。突然の連絡で戸惑うことも多いですが、まずはどのようなケースがあるのか把握しておきましょう。
- 退職・転職 ― 最も多いケースです。ケアマネジャーが事業所を辞めて別の職場に移るパターンです。
- 異動・配置転換 ― 同じ法人内で別の部署や事業所に異動するケースです。法人内で後任が決まっていることが多いです。
- 事業所の廃止・統合 ― 居宅介護支援事業所そのものが閉鎖・統合されるケースです。行政を通じて後任の調整が行われます。
- 体調不良・休職 ― ケアマネジャー本人の体調不良により業務を続けられなくなるケースです。
- 担当件数の上限超過 ― 1人のケアマネジャーが担当できる件数には上限があり、調整のために担当が変わることがあります。
突然辞めた場合にまずやること
ケアマネジャーが急に辞めたという連絡を受けたとき、何をすればいいか分からず不安になるのは当然です。以下の手順で落ち着いて対応しましょう。
1事業所に連絡して後任の有無を確認
まずは担当ケアマネジャーが所属していた居宅介護支援事業所に連絡し、後任のケアマネジャーが決まっているかを確認します。多くの場合、事業所内で引き継ぎ先が決まっています。
2後任がいない場合は地域包括支援センターに相談
事業所に後任がいない場合や、事業所自体が閉鎖する場合は、お住まいの地域の地域包括支援センターに相談してください。新しいケアマネジャーや事業所の紹介を受けることができます。
3現在利用中のサービスは継続可能
訪問介護やデイサービスなど、現在利用しているサービスは、ケアマネジャーが辞めてもすぐに止まることはありません。サービス事業者との契約は別に存在するため、引き続き利用できます。
4ケアプランの有効期間中は現行のまま利用可能
現在のケアプランには有効期間があり、その期間中は計画どおりのサービスを受けることができます。新しいケアマネジャーが決まるまでの間も、すぐに生活に支障が出ることはありません。
ケアマネが辞めても、今利用しているサービスが即座に止まることはありません。焦らず次のケアマネを探しましょう。
新しいケアマネの見つけ方
新しいケアマネジャーを見つけるにはいくつかの方法があります。状況に応じて使い分けましょう。
同じ事業所の後任ケアマネに引き継ぐ(最もスムーズ)
事業所内に後任のケアマネジャーがいる場合は、引き継ぎが最もスムーズです。事業所の方針やこれまでの経緯を共有しやすく、サービス事業者との連携もそのまま続けられます。
地域包括支援センターに紹介を依頼
地域包括支援センターは、地域の居宅介護支援事業所の情報を把握しています。「どの事業所に空きがあるか」「自宅から近い事業所はどこか」など、中立的な立場で紹介してくれます。
介護サービス情報公表システムで検索
厚生労働省が運営する「介護サービス情報公表システム」で、お住まいの地域の居宅介護支援事業所を検索できます。事業所の基本情報や特色を比較して選ぶことができます。
利用中のサービス事業者に相談
訪問介護やデイサービスなど、現在利用しているサービス事業者に相談するのも一つの方法です。日頃から連携している居宅介護支援事業所の情報を持っていることがあります。
知人・家族の紹介
同じ地域で介護をしている知人や家族から、信頼できるケアマネジャーを紹介してもらう方法もあります。実際の利用経験に基づく情報は参考になります。
引き継ぎで確認すべきこと
ケアマネジャーが交代する際、引き継ぎがしっかり行われるかどうかで、その後のケアの質が大きく変わります。以下の項目が引き継がれているか確認しましょう。
- 現在のケアプランの内容と有効期間
- 利用中のサービス事業者の連絡先
- 主治医・かかりつけ医の情報
- 要介護認定の有効期間・次回更新時期
- 本人・家族の意向や注意事項
- 住宅改修・福祉用具の状況
新しいケアマネジャーとの初回面談の際に、上記の項目について「前任から聞いていますか?」と確認するのが効果的です。もし伝わっていない情報があれば、その場で補足しましょう。
ケアプランへの影響
ケアマネジャーが変わったとき、今のケアプランがどうなるのか心配される方が多いです。基本的な考え方を整理します。
- ケアプランは有効期間中そのまま有効 ― ケアマネジャーが変わっても、現在のケアプランの有効期間中は計画どおりのサービスを受け続けることができます。
- 新しいケアマネがアセスメントを行う ― 新しいケアマネジャーは改めて本人・家族の状況を確認(アセスメント)し、必要に応じてケアプランを見直します。
- サービス事業者はそのまま継続が基本 ― 訪問介護やデイサービスなどのサービス事業者を変える必要は原則ありません。今まで通りの事業者を利用できます。
- 変更したい場合は新しいケアマネに相談 ― ケアマネジャーの交代を機にサービス内容を見直したい場合は、新しいケアマネジャーに遠慮なく相談してください。
ケアマネを変更したい場合
後任のケアマネジャーとの相性が合わない場合や、別の事業所に変えたい場合、利用者にはケアマネジャーを選ぶ権利があります。
- 利用者には「ケアマネを選ぶ権利」がある ― 介護保険制度では、利用者が居宅介護支援事業所を自由に選べることが保障されています。
- 合わないと感じたら変更可能 ― 「話を聞いてもらえない」「連絡が取りにくい」など、不満がある場合は変更を検討して構いません。
- 変更先を先に見つけてから申し出るのがスムーズ ― 新しい事業所を決めてから現在の事業所に伝えると、空白期間なくスムーズに移行できます。
- 地域包括支援センターに相談 ― どこに変えればいいか迷った場合は、地域包括支援センターに相談すれば中立的なアドバイスがもらえます。
- 変更に費用はかからない ― ケアプランの作成費(居宅介護支援費)は全額が介護保険から給付されるため、利用者の自己負担はありません。ケアマネジャーを変えても追加の費用は発生しません。
よくある質問
ケアマネがいない期間でもサービスは使えますか?
はい。ケアプランの有効期間中であれば、ケアマネジャーが不在の間もサービスを継続して利用できます。ただし、新しいケアマネジャーは早めに見つけるようにしましょう。
ケアマネの変更に費用はかかりますか?
いいえ。ケアプラン作成費(居宅介護支援費)は全額が介護保険から給付されるため、利用者の自己負担はありません。ケアマネジャーを変更しても追加の費用は発生しません。
事業所が廃止になった場合はどうなりますか?
事業所が廃止になる場合、行政(市区町村や都道府県)が後任の事業所を紹介・調整してくれます。利用者が自分で探す必要がないケースがほとんどです。
新しいケアマネにまた一から説明しなければなりませんか?
基本的な情報は引き継ぎ資料を通じて新しいケアマネジャーに伝わります。ただし、細かなニュアンスや日頃の困りごとなどは、改めて直接お伝えいただくとより良いケアにつながります。
ケアマネを変えると今のサービスも変わりますか?
原則として、ケアマネジャーが変わっても利用中のサービス事業者はそのまま継続できます。サービス内容を変更したい場合は、新しいケアマネジャーに相談してください。
まとめ
担当ケアマネジャーが辞めても、今利用しているサービスがすぐに止まることはありません。まずは事業所に後任の確認を行い、後任がいない場合は地域包括支援センターに相談しましょう。引き継ぎの際は、ケアプランの内容・サービス事業者の情報・認定の有効期間などが正しく伝わっているか確認することが大切です。ケアマネジャーは利用者が自由に選べる存在です。不安なことがあれば、遠慮せず相談してください。