制度解説

ショートステイの料金改定(2026年6月)|知っておくべきポイント

2026年6月に実施されるショートステイの料金改定について、改定内容・利用者負担額の変化・ケアマネとして利用者に伝えるべきポイント・よくある質問を整理しました。

この記事でわかること
  1. 2026年6月の料金改定とは
  2. 改定の背景
  3. 具体的な変更点
  4. 利用者の負担額はいくら変わるか
  5. ケアマネとして利用者に伝えるポイント
  6. 予約済み利用者への対応
  7. よくある質問

2026年6月の料金改定とは

2026年6月1日より、介護報酬の臨時改定が実施されます。物価上昇や介護職員の賃金引き上げへの対応として、ショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)を含む複数の介護サービスで基本報酬が見直されます。

改定のポイント
・介護報酬の臨時改定(物価・賃金上昇への対応)
・ショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)の基本報酬が改定
2026年6月1日から適用
・ケアマネは利用者への事前説明が必要

通常の介護報酬改定は3年に一度ですが、今回は急激な物価上昇と人件費増加を受けた臨時改定という位置づけです。ケアマネジャーは、利用者やご家族に対して事前に料金変更の説明を行う必要があります。

改定の背景

今回の臨時改定に至った背景には、介護事業所を取り巻く経営環境の急激な変化があります。

物価上昇の影響

2024年以降、食材費や光熱費の上昇が続いており、ショートステイ事業所の運営コストは大幅に増加しています。特に食事提供を伴うショートステイでは、食材費の高騰が経営を直撃しています。

介護職員の賃金引き上げ圧力

他産業との賃金格差が拡大する中、介護職員の確保・定着のために賃金の引き上げが不可欠となっています。処遇改善加算だけでは対応しきれない状況が続いています。

ショートステイ事業所の経営悪化

コスト増を吸収できず、経営悪化により廃止に追い込まれるショートステイ事業所が増加しています。在宅介護を支える重要なサービスが地域から失われるリスクが高まっていました。

臨時改定という異例の対応
通常の3年サイクルの改定を待てない状況と判断され、臨時改定という異例の措置が取られました。ショートステイに限らず、通所介護など他のサービスにも同様の改定が行われます。

具体的な変更点

主なサービス・費目の改定内容は以下のとおりです。

サービス・費目 改定前 改定後 変動
短期入所生活介護(要介護3・多床室) 約780単位/日 約810単位/日 +約30単位
短期入所療養介護(要介護3・多床室) 約830単位/日 約860単位/日 +約30単位
食費(基準費用額) 1,445円/日 1,500円/日 +55円
滞在費(多床室) 855円/日 880円/日 +25円

※単位数は概算です。地域区分により実際の金額は異なります。個室やユニット型個室の場合は滞在費がさらに高額となるため、改定額も異なります。

利用者の負担額はいくら変わるか

改定による利用者の自己負担額の変化を具体的にまとめます。

負担増の目安
・1割負担の場合:1泊2日で約100〜200円の増加
・週1回(月4回)利用の場合:月額400〜800円の増加
・食費・滞在費の上昇分も加えると月額1,000〜1,500円程度の増加
・負担限度額認定を受けている方は影響が小さい

負担限度額認定(特定入所者介護サービス費)を受けている方は、食費・滞在費の自己負担が段階的に軽減されているため、今回の改定による影響は比較的小さくなります。ただし、基本報酬部分の改定は認定の有無にかかわらず適用されます。

2割負担・3割負担の方は、基本報酬部分の自己負担がそれぞれ2倍・3倍となるため、増加額も大きくなります。月額で2,000〜4,000円程度の増加が見込まれるケースもあります。

ケアマネとして利用者に伝えるポイント

利用者やご家族に対し、以下の手順で説明・対応を行うことが望まれます。

16月から料金が変わることを早めに伝える

5月中を目安に、担当利用者全員に料金改定の事実を伝えましょう。モニタリング訪問の際に説明すると自然です。

2具体的な負担増額をシミュレーションして見せる

「月に○○円くらい増えます」と具体的な金額を示すことで、利用者やご家族の不安を軽減できます。

3負担限度額認定の該当有無を確認

まだ申請していない方で該当する可能性がある場合は、市区町村への申請を案内しましょう。

4高額介護サービス費の申請を案内

自己負担額が月額上限を超える場合、高額介護サービス費の払い戻しが受けられます。対象となる方には申請手続きを案内してください。

5代替手段も提示する

負担増により利用回数を減らしたいという方には、デイサービスや訪問介護の組み合わせなど、代替プランの検討も提案しましょう。

予約済み利用者への対応

すでに6月以降のショートステイを予約している利用者への対応も重要です。

よくある質問

6月以前に予約したショートステイはどうなりますか?

予約した時期に関わらず、6月1日以降に利用する分は新料金が適用されます。5月31日までに退所する利用分は旧料金のままです。

負担限度額認定を受けている人も影響を受けますか?

基本報酬部分の改定は認定の有無にかかわらず影響しますが、増加額は比較的小さめです。食費・滞在費については、認定を受けている段階により軽減額が異なるため、個別に確認が必要です。

ロングショートステイも改定の対象ですか?

はい、ロングショートステイ(長期利用)も同様に改定の対象です。長期間の利用では月単位の負担増も大きくなるため、利用者への早めの説明が特に重要です。

デイサービスも同時に改定されますか?

はい、通所介護(デイサービス)についても同時に臨時改定が行われます。ショートステイとデイサービスの両方を利用している方は、合計の負担増額を確認してください。

まとめ

2026年6月のショートステイ料金改定は、物価上昇・人件費増への対応として実施される臨時改定です。利用者の自己負担は月額1,000〜1,500円程度の増加が見込まれます。ケアマネジャーは5月中を目安に利用者・ご家族への説明を済ませ、負担軽減制度の案内や代替プランの提案など、きめ細かな対応を心がけましょう。

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